やおら日記

日々のあれこれを なんやかんや書いているナマケモノ日記

セミファイナルを恐れるな

みなさんは「セミファイナル」という言葉はご存じですか?

 

今回は「準決勝」という意味の「セミファイナル」ではない「セミファイナル」について、木暮の身に起きたことと合わせて書いていきます。

 

基本的に笑い話です。

 

 

セミによるファイナル

今回の記事で用いられる「セミファイナル」の定義は、以下の意味とします。

 

セミの死に際を表す言葉。

(引用)セミファイナル (せみふぁいなる)とは【ピクシブ百科事典】

 

そう。

 

セミファイナル

 

ということです。

 

 

セミの寿命は約1週間という短さ*1。その一生の最後を表す言葉です。

 

 

夏の終わり。道端に佇むセミ

 

その横を通り過ぎようものなら、その人に飛んでくることがあるという「セミ爆弾」とも呼ばれる状態を指しています。

 

少し前の記事で木暮が”むち打ち”になった話を書きましたが、今回は木暮のむち打ちがこの「セミファイナル」に由来する経緯を書いていきます。

 

 

まだお盆前だったってのにセミファイナル

最近はお盆前から、セミファイナルを見かけるようになりました。

 

梅雨明け宣言がされる前からセミが鳴き始めているので、当然といえば当然なのですが、今年はそのイレギュラー・セミファイナルにより頭のCTまで撮るはめになりました。

 

 

事の発端はお盆の準備でした。

 

木暮の家では約3年ぶりに親戚が来て少し食事をすることになったので、8月初旬に家の隣の小屋に仕舞っていた座卓を木暮と兄弟と2人で運ぶことになりました。

 

そのときに、ふと足元にセミがいることに気づいたのですが、そのセミは仰向けになっていて周囲にはアリも寄っており、木暮はこのセミが天に召されたのだと判断しました。

 

しかし、これが間違いの始まりだった。

 

そのセミには最後の力が残っており、座卓を運び出している木暮に向かって飛んできたのでした。

 

運んでいた座卓は古いもので重さもありましたが、木暮はそれどころではありません。

 

顔めがけて飛んできたセミに意識が削がれ座卓から手を離し、兄弟と座卓を犠牲にしながら家の玄関まで走りました。

 

そして玄関に脱いであった誰かの靴に足を取られたのと、迫り来るセミを確認するという、別にやらなくていいことを同時進行した結果、体勢を崩し後頭部を玄関の敷台に打ち付けました。

 

直後、「ぐぅああ!!」という声が自分の口から出て、あまりの痛さに自然と涙がこぼれ、その声を聞いた兄弟がやってきました。

 

このとき木暮は痛みに耐えながらも、

 

二時間サスペンスで、ガラスの灰皿で後頭部を強打された人って「ぐああ!」って言うけど、あれは本当だったんだ…

 

と思ってしまいました。

 

その後、打ち付けた後頭部を氷で冷やしましたが、痛みは3日経っても消えません。

 

日を追うごとに頭の左半分が常に刷毛で触られているような感覚が強まり、頭を洗うにも前にかがむと打ち付けた部分が触っていなくても痛み、座っていても首や頭の角度が定まらないほどの痛みで、「これは、いよいよ病院に行くしかないか」と思い、高齢者向けの病院行きバスに乗り、病院に行きました。*2

 

セミのおかげで頭のCTと首のレントゲンを撮った

病院の受付で問い合わせた旨を伝えると、スムーズに検査に案内されました。

 

まさか頭のCTと首のレントゲンを撮るほどかとは思いませんでしたが、考えてみると打った場所が場所なので、撮る必要はありますよね…

 

看護師の人に改めて事情を聞かれたので、簡略化して「後頭部を玄関の敷台に打ち付けてしまいました」と伝えると、「それは事件性のあるものですか?」と問診票片手に確認されたので、ちょっと迷いましたが「事件性はありません」と伝えました。*3

 

その後、頭のCTと首のレントゲンを撮り、診察をしていただきました。

 

その結果、冒頭に書いたように”むち打ち”ということで、脳神経系には異常なしだったのでひと安心。

 

お医者さんも爆笑していました。

 

 

セミが原因で脳神経外科を受診した人は初めて見た(診た?)とのことでした。

 

 

偶然の発見もあった

今回のことで脳神経系に異常はなく、単なる”むち打ち”だと分かり、一安心したのですが、頭のCTを撮ったことで「くも膜嚢胞(くもまくのうほう)」というものが見つかりました。

 

くも膜嚢胞とは…

頭の中の水(髄液)と同じ内容の液体が貯留した袋(のう胞)で、その周囲の膜がくも膜からなるものです。
通常は先天性ですが外傷、出血、感染後の炎症等により生じたものは後天性(続発性)くも膜のう胞と呼ばれます。発生頻度は0.1~0.3%程度と言われており、男性に多く、また75%は小児期に発見されます。のう胞は増大することがありますがその時期は乳児期までが多いです。
それ以降の増大の頻度は少なく、その速度や程度も軽度な場合が多いです。成人例ではほとんど増大することはありません。

(引用)くも膜のう胞| 慶應義塾大学病院脳神経外科教室

 

まあ、簡単に言うと頭の一部に水が溜まっているということです。

 

木暮の場合は一箇所でした。

 

医師からは特に治療のことを言われなかったので、あまり問題はないのだと思います。

 

ただ、今回見つかったことで今後また同じように頭部をぶつけた場合は要注意だそうです。

 

また今回診ていただいた医師によると、くも膜嚢胞が発見されるときって、だいたいが交通事故等で頭部を強打し、頭のCTを撮ったときに見つかるらしいです。

 

今回の木暮はセミファイナルによって見つかったので、交通事故は関係なかったのですが、くも膜嚢胞がある人は何か別のきっかけがあって見つかることが多いそうです。

 

ちなみに余談ですが…

以前、木暮の兄弟が車の運転中に信号待ちをしていたときに後ろから猛スピードで追突され、全治1ヶ月の怪我を負ったことがありました。

 

その際に頭のCTを撮り、今回の木暮と同様に「くも膜嚢胞」が見つかっていたそうです。

 

今回、木暮がお盆に笑い話として話していたら、「実は俺も〜」ということでカミングアウトされたので驚きました。

 

まさか身近に、くも膜嚢胞の仲間がいたとは。

 

木暮の兄弟も医師から特に治療は必要ないと言われたそうで、別に話さなかったと言っていました。

 

木暮を診てくれた医師いわく、くも膜嚢胞は100人に1人程度の確率で存在しているそうです。

 

なので木暮家は、100人に1人が身内に2人いるという不思議な事態になっています。

 

そして、くも膜嚢胞に加えて木暮は「背骨の並びがおかしい」と言われたので、また何かあったときは整形外科に行くしかないみたいです。*4

 

おわりに

しばらくは”むち打ち”の影響で、ある特定の角度でしか首が定まらず2、3週間が痛みが続き、それに加えて医療費3割負担で頭のCTと首のレントゲン、診察料合わせて7000円くらいの出費だったので、いろんな意味で痛い出来事でした。

 

セミファイナルにより起こったことではありますが、そこまでセミファイナルを恐れずにいれば、こんなことにはなっていませんでした。

 

一生が短いセミの、最後に振り絞った力を恐れた結果がこれだったのです。

 

でも、そのおかげで「くも膜嚢胞」が見つかったので、セミには感謝しています。

 

なのでこれからは、タイトルにあるようにセミファイナルを恐れるな」の精神でいこうと思います。

 

夏も残り少しですが、セミファイナルを見かけたら恐れずに、堂々と通りすぎてみてください。

 

ただし、飛んできたら足元に注意してくださいね。

 

 

以上、木暮のむち打ちのお話でした。

 

 

 

*1:とはいえ、正確には色々とあるみたいなので、セミの寿命については「セミの一生はどのくらい? 寿命はいつまで? 謎の多いセミの成長過程を解説 | HugKum(はぐくむ)」をご覧ください。

*2:病院に問い合わせたところ、「(打ち付けた)場所が場所なので車の運転はしないでください」とのことでした。

*3:迷う必要はないのである…

*4:今のところ、むち打ちの痛みは回復しているので整形外科の受診は検討していません。