単三電池とほぼ同じサイズ感
先日の三連休で姪と買い物に出ていたところ、スーパーのカプセルトイコーナーに「豆本」のカプセルトイを見つけました。
姪に便乗して木暮は、1回500円のガチャを回したのでありました…
豆本とはなんぞや
豆本の大きさ
豆本の大きさについては、色々な説がありますが、本の長辺が3インチ(76ミリ)以内のものを指すことが多いようです。
(引用)豆本とは | 日本豆本協会
豆本の歴史
豆本の歴史について記した大著『Miniature Books: 4,000 Years of Tiny Treasures(豆本―小さな宝石の4000年)』によると、最古の豆本は古代メソポタミアの粘土板だと書かれています。
粘土板を「本」と称してよいか疑問もありますが、いずれにしても初期の豆本は、愛玩物というよりは、実用性から生まれたものであるに違いありません。
つまり、聖書や祈祷書などの内容で、旅行などに持ち歩く便を考えて小さく作られたのです。
日本最古の豆本は『百万塔陀羅尼』です。
奈良時代に100万作られ、小さな塔に収められて全国の10の寺に奉納されました。
陀羅尼の形状には何種類かありますが、細長い用紙に陀羅尼経が印刷され、くるくると巻かれた巻子本(かんすぼん、巻物)です。
天地幅(本の高さ)は平均5.5センチなので、まさに「豆本」と言えます。
ちなみに『百万塔陀羅尼』は、年代の明らかな印刷物として、世界最古のものでもあります。
聖書、コーラン、陀羅尼など、豆本の始まりはいずれも宗教書だったと考えられます。(引用)豆本とは | 日本豆本協会
豆本の歴史を見ていく上で、古代メソポタミアにまで遡るとは思いませんでした。
引用文にもあるように、古代メソポタミアの豆本は粘土板でできていたようなので、現代の豆本とは少し様子が違うのかもしれません。
そして日本最古の豆本は現存しており、その豆本『百万塔陀羅尼』は東京都の印刷博物館で見ることができるそうです。
印刷博物館公式サイトに『百万塔陀羅尼』のページがありました。
こちらのサイトによると、『百万塔陀羅尼』は現存している物の中では、印刷された年代が明確な世界最古の印刷物だそうです。
印刷された年代が明確な世界最古の印刷物が「豆本」というのは意外でした。
洋書なので尻込みしますがAmazonレビューを見る限り、豆本の歴史について知るには十分な量の解説がされているようです。
『地球の歩き方 2021〜22 パリ&近郊の町』
さて、豆本について大まかなところを知った上で、木暮が手に入れた豆本を見てみましょう。
『地球の歩き方』シリーズは、1979年創刊で現在まで計100タイトル以上を発売している旅行ガイドブックです。
どこの場所を紹介しているかによって、本の厚みが異なっているのが個人的にとても面白く、中学の時に図書委員だった木暮はその権限を使って、さまざまな本のリクエストをしており、その中のひとつにこの『地球の歩き方』がありました。
知らない国のものが分厚いと、ついつい本を手に取っていました。
陳列数の違いはあると思いますが、だいたいどこの書店でも見かける本だと思うので、その存在感は大きいです。
しかし、今回木暮が入手したのは豆本タイプの『地球の歩き方』。
小さい…
大きさ比較として、近くにあった単三電池を添えてみると…
「手のひらサイズ」そのもの。
いや、手のひらに4〜5冊は乗るくらいの大きさです。
豆本なるものがあると知って、ずっと欲しかった豆本の第一号がこの『地球の歩き方 2021〜22 パリ&近郊の町』になりました。
旅行先に持って行くには、なかなかリスキーだと思いますが、本を開いてみると…
開いた状態をキープするのに少し苦労しましたが、内容がしっかり印刷されていて、ある程度、読むことができます。
しかもこちらの豆本は、このカプセルトイのメーカーBANDAIオリジナル編集版になっているそうです。
この印刷技術は凄すぎる。
表紙なども精巧に作られています。
普通のカプセルトイよりは値段が高めなのも、納得できるクオリティです。
しかも、その値段もバーコード横に本物のように書かれているんですよ。
500円で良いのか?と疑問に思うレベルです。
小銭が足りなくなったので、今回は1回しか回せなかったのが悔やまれます。
こちらの豆本をお求めの場合は、百円玉5枚必要だということをお忘れなく…
また他の国も豆本にしてくれないかな…
関連サイト
豆本『地球の歩き方』公式サイト
『地球の歩き方』公式サイト
『地球の歩き方 2021〜22 パリ&近郊の町』(豆本ではない)
印刷博物館