やおら日記

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【洋画】『ジャージー・ボーイズ』感想

The Four Seasonsの伝記映画

 

ニュージャージー州から始まったフランキー・ヴァリとThe Four Seasonsの伝記ミュージカルをクリント・イーストウッド監督が映画化。

 

 

ジャージー・ボーイズ』概要

ジャージー・ボーイズ(字幕版)

公開年:アメリカ)2014年6月20日、(日本)2014年9月27日

上映時間:134分

監督:クリント・イーストウッド

 

あらすじ

成功から一番遠い場所で、伝説は生まれたー。
彼らが生まれたのは、犯罪が日常茶飯事の、ニュージャージーで最も貧しい地区。
そこから抜け出すには、軍に入るか、ギャングになるか、スターになるか、しか方法がなかった。
金も、コネもない彼らにあったのは、神から与えられた歌声と、曲を作る才能、そして見事に息のあったハーモニー。
それだけを武器に、4人の若者はスターダムにのし上がった。
しかし強い光には濃い影が差す。待っていたのは、栄光の果ての挫折・・・。それでも彼らは歌い続けた。

(引用)【ワーナー公式】映画(ブルーレイ,DVD & 4K UHD/デジタル配信)|ジャージー・ボーイズ

 

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感想

フランキー・ヴァリリードボーカルを務めたThe Four Seasonsの歩みを描いたミュージカルをもとにクリント・イーストウッド監督によって映画化された今作。

 

今作でフランキー・ヴァリを演じたジョン・ロイド・ヤングは、ブロードウェイデビュー作であるミュージカル『ジャージー・ボーイズ』でもフランキー・ヴァリを演じていました。

 

この作品を観るまでは、The Four Seasonsの名前は聞いたことがあるけれど、曲はそこまで知らないという状態でしたが、映画内で登場する曲に聴き覚えがあり、この曲はThe Four Seasonsの曲だったのかと驚く場面がありました。

 

劇中に登場する『Sherry』や『Can't Take My Eyes Off You』はその中でも特に有名な曲だと思います。 

 

『Can't Take My Eyes Off You』は、1982年のBoys Town Youngのカバーの方が原曲だと勘違いしていたので、今作を観てフランキー・ヴァリの方が原曲だったのだと衝撃を受けました。

 

 

フランキー・ヴァリと、トミー・デヴィート(ヴィンセント・ピアッツァ)、ボブ・コーディオ(エリック・バーゲン)、ニック・マッシ(マイケル・ロメンダ)の4人で構成されるThe Four Seasons。

 

彼らはニュージャージー州で閉塞感を感じながら、歌でその状況から抜け出そうとし、何度も活動が暗礁に乗り上げながらも、歌の世界にひたむきに向き合いました。

 

まあ、暗礁に乗り上げるときはある種のパターンがあったのですが、フランキーの聖人すぎるだろうと思う部分と、彼らの強いつながりでなんとか乗り越えていきます。

 

 

こういったミュージシャンの伝記映画は好きでよく観ているのですが、グループでの活動や私生活のどうしようもない荒れ様などは必ずと言って良いほど描かれていると思います。

 

その点は今作でも同様なのですが、フランキー自身と家族との距離やニックが感情を爆発させた場面で語られる私生活の侘しさは、心が抉られるようでした。

 

とある出来事を契機にフランキーはソロの道を歩むことになりますが、そこに至るまでのメンバー間の関係の変容も、The Four Seasonsとフランキー・ヴァリを見ていく上で丁寧な描かれ方がされているように思います。

 

今作では登場人物がカメラに向かってそのときの心情を語ります。映画前半は主にトミーによる語りが多く、後半にかけて他のメンバーもカメラに向かって語ることが増え、個人的には登場人物がカメラにメタ的に話しかける手法の映画を観た記憶が少ないので、斬新な演出に驚きました。

 

登場人物に語り掛けられるというのは特別な体験にも感じ、作品に引き込まれていきました。

 

また、今作ではまるでミュージカルならではの演出をみることができ、夜の街とThe Four Seasonsの楽曲が相まって、ミュージカルを観たあとの満足感が得られました。

 

クリント・イーストウッド監督作品は、個人的なイメージとして刻一刻と状況が変化していくシリアスな様が描かれていると思うのですが、それらとはイメージが異なる作品だと思います。

 

劇中でフランキーを演じたジョン・ロイド・ヤングの歌声と彼らのハーモニーを聴き、The Four Seasonsの楽曲も聴き始めている今日この頃です。

 

 

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関連サイト

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