やおら日記

日々のあれこれを なんやかんや書いているナマケモノ日記

【漫画】地主『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』感想

 

木暮の行きつけの地元TSUTAYAでおすすめされていた『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』がとても気になったので、先日購入しました。

 

喫煙所での登場人物同士の会話がテンポよく、鈍感な佐々木と強気な田山のコンビが良い味出してます。

 

 

『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』概要

巻数:既刊1巻

作者:地主

出版年月日:2022年8月25日 初版発行

出版社:株式会社スクエア・エニックス

 

主な登場キャラクター

佐々木:主人公。中年男性。

山田:佐々木の行きつけのスーパーの女性店員

田山:佐々木の行きつけのスーパーの女性店員

後藤:佐々木の行きつけのスーパーの女性店長

 

あらすじ

社畜街道をひた走る、くたびれ中年男性の佐々木。彼のひそやかな癒しといえば、日ごろから愛煙する煙草と、行きつけのスーパーで働く女性店員 山田さんのにこやかな接客くらい。仕事に疲れたある夜、癒しを求めてスーパーに向かうが、目当ての山田さんはおらず、今どき煙草を吸える場所もなし…。意気消沈した佐々木に「ここなら吸える」と声をかけてきたのは、すこし奇抜な服装をした田山という女性だった――。

(引用)スーパーの裏でヤニ吸うふたり 1 | SQUARE ENIX

 

感想

フィクションにおけるタバコの表現は、海外の一部の地域では規制がされているのはそこそこ有名な話だと思います。

 

今回取り上げている漫画とは異なりますが、尾田栄一郎『ワンピース』のサンジというキャラクターも作中で咥えタバコをしていますが、海外ではキャンディーに変更されているそうです。

 

木暮は喫煙者ではないですし、現実世界ではあまりタバコを好んでいません。

 

でも、フィクションの中でのタバコの表現に対しては、そこまで嫌悪感は持っていないという状態です。

 

前述のようなタバコの表現が海外で規制されている理由として、未成年者に対するタバコの害を考慮したためだそうです。タバコの有害さを考慮したら、そういう規制がされるのも納得する側面があります。

 

 

しかし『ルパン三世』の次元大介にも、『GTO』の鬼塚英吉にもタバコは吸っていてほしい。

 

そして、この漫画の佐々木と田山にも同様に、タバコは吸っていてほしいと思いました。

 

作者は巻末コメントで、タバコを作品に取り入れることについて、こう語っています。

 

ずっとフィクションの煙草のかっこよさに憧れていたので

煙草を中心にしたお話が描けて、ましてや単行本に出来て嬉しいです。

(引用)地主『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』p.237

 

煙草を蒸している姿って、フィクションの中だとかっこよく感じますよね。

 

次元や鬼塚も煙草があるのとないのとでは、印象がだいぶ変わるように思います。

 

佐々木も田山も暴力的な面はなく淡々と喫煙していますが、タバコを吸いながら話す2人の姿は、日常の一コマを見ているようで穏やかな気持ちで読んでいました。

 

 

スーパーの2番レジにいる笑顔で働く山田さんの姿に、日々の疲れを癒してもらっていた佐々木は、そのスーパーの裏にある喫煙所で山田さんとは正反対に思える田山と知り合い、物語が進んでいきます。

 

特に事件や問題が起こるわけではないのですが、喫煙所での佐々木と田山の会話が微笑ましく、佐々木が山田さんに癒されているのと同様に、木暮も佐々木&田山の会話に癒されました。

 

また、佐々木がスーパーのレジの店員に癒される気持ちも共感できるな〜と思っていました。

 

木暮も今いる地元TSUTAYAの店員さんとの少しの会話や、以前住んでいたところで通っていた映画館のスタッフさんとの会話、コンビニの店員さんとの会話でも、日々のストレスからちょっとだけでも解放された気がしていました。

 

もちろん、接客する側としては表面に見えない(見せないようにしている)苦労などがあると思いますが、接客を受けている側としては勝手にその姿に元気もらってたりするよな〜と…

 

烏滸がましいですが、接客業の人には度々元気をもらってきたので、「あなたの接客で元気をもらっている人も必ずいますよ」と全国の接客業従事者に言いたくなりました。*1

 

木暮も大学時代のバイトで、さまざまな接客を経験しましたが「世の中いろんな人がいるんだ…」と呆気に取られたことが多々ありました。

 

接客業で働いている人は、そういうストレスにさらされることが多いと思っているので、接客業の人への感謝の言葉は忘れたくないと思っています。

 

作中では佐々木が癒されている、2番レジの山田さんがにこやかな接客を徹底するに至った経緯なども読むことができます。

 

喫煙所の佐々木&田山のテンポの良い会話も好きですが、スーパーで働く山田さんと労働の疲れを癒してもらっている佐々木の短いやりとりのどちらも微笑ましく、次巻の発売が待ち遠しいです。

 

地元TSUTAYAのおすすめは、納得のおすすめでした。

 

 

余談ですが…

考えに考える物語も、登場人物が会話しているだけで進む物語もどちらも大好きで、以前は『セトウツミ』という漫画も好んで読んでいました。*2

 

主人公が何かと戦わなくても、ただ日常が流れる漫画にも元気をもらっています。

 

関連サイト

作者:地主 氏 公式Twitter

『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』はもともとTwitter上で発表され、現在、作者Twitter上と『月刊ビッグガンガン』で連載されています。

twitter.com

月刊ビッグガンガン公式サイト

『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』の試し読みができます。

magazine.jp.square-enix.com

『スーパーの裏でヤニ吸うふたり1』公式サイト

magazine.jp.square-enix.com

 

*1:木暮の場合は、特ににこやかに接客してほしいわけではなく、行く度に働いている姿をみると「あの人も頑張っているんだ。」と勝手に思って勝手に元気をもらっているという感じです。

*2:友人に借りて読んでいたので、最近は自分でも購入しようかと思っています。